相手をコントロールする
出来れば秘密にしておきたかったのですが、やはり公開しておかなければ後悔します。
この構えを見て、「ボディががら空きじゃん」と思う方も多いと思います。
その通りなのです。
それが、狙いなのです。
こう構えると、相手は必ず、がら空きの「ボディ」を攻撃してきます。
予測不能の攻撃を受けるのは難しいが、「ボディを攻撃してくる」と最初からわかっているのだから、受けるのは簡単です。
完全にさばききって、こちらが攻撃するのです。
つまり、「ここを攻撃しておいで」と無言のうちに「相手をコントロール」しているのです。
同じように、態勢も腕も、低く低く構えると、必ず「上段回し蹴り」が飛んできます。
長い距離を飛んでくるのだから、受けるのはさらに簡単です。
相手の目を見ながらスパーリングするのですが、視界の中に相手の膝を入れておきます。
たいていの人は、攻撃の予備動作として「膝」が動くので、膝が動く瞬間さえ捉えられれば、受けるのは簡単です。
ところが、前蹴りを受けるのは、とても難しいのです。
僕だけでしょうか。
前蹴りの予備動作が、捉えられないのです。
上手い人は、「いきなり」、直線的に飛んでくるように感じます。
そう、回し蹴りは「遠まわり」なので、受けるのが簡単なのです。
だから自分の回し蹴りは、狭い動作範囲で、小さく回すようにしています。
だまされたと思って、相手の目を見ながらスパーリングをしてみてください。
これから、どのような技を出そうとしているのか、何を企んでいるのか、少しずつわかるようになってきます。
松濤先生は「空手に先手なし」の名言を残されました。
これこそが、空手の神髄、真髄だと。
相手の攻撃を誘うような闘い方は、本来の空手からは、はずれているのかもしれません。
なんか、悲しくなってきたなあ。
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