闘うということ

三月二十五日に、憧れの空手家、黒澤浩樹先生が急逝された。

その思いを自分なりに刻み込まなければならないと思っていた。

今日授業中、ふと絵を描こうと思った。

彫刻が専門であり、絵は得意ではないが、生徒に色の塗り方の説明をするのに、目の前で描いてあげた方がわかりやすいと思ったのだ。

それで黒澤浩樹先生を描くことにしたのだ。

まだ描き始めたばかりで、最終的にどうなるのか分からないが、テーマは「昇天」に決めた。

そして、心の中には、闘うということ、という言葉が浮かんでいた。

人はなぜ闘うのか。

黒澤浩樹先生も考え続けたに違いない。

どうしても生き生きとした肌の色には出来なかった。

すでに亡くなっているのだから。

そうだ。死にゆく人を描こう。

そしてそこに、不滅の魂と、不滅の肉体を刻み込もう。

絵画だけど、画面に彫刻するのだ。

毎日少しずつ、手を入れていこう。